倉庫で書類を保管するメリットや注意点を解説
2025.05.28

企業が取り扱う書類には、契約書や経理帳票・図面・技術資料など重要な情報資産が多く含まれます。
これらの書類を適切に保管することは、業務の効率化だけでなく、コンプライアンスの遵守や情報漏洩リスクの軽減など、さまざまな観点において重要となるでしょう。
本記事では倉庫で書類を保管するメリットや注意点をはじめ、倉庫選びのポイントまでを詳しく解説します。
倉庫で書類保管するメリット

オフィススペースの有効活用
オフィス内で保管する書類が大量になると、多くのスペースを占有してしまいます。
倉庫に書類を移動させることにより、オフィスのスペースを本来の業務目的に活用でき、レイアウトの自由度を向上することが可能です。
限られたスペースを有効に使うことは、企業の生産性向上にも大きく関係します。
セキュリティの強化・情報漏洩リスクの軽減
書類の管理には、情報セキュリティの観点から、漏洩リスクを最小限に抑えることが求められます。
保管倉庫では監視カメラや入退室の管理システムなど厳重な体制が整えられているため、社内で保管するよりも情報漏洩や盗難のリスクを軽減できるでしょう。
特に個人情報や機密文書を扱う企業にとっては、倉庫のメリットを実感しやすいといえます。
劣化・災害対策
温度・湿度の管理はもちろん、耐火・耐震対策が施された施設もあり、書類の劣化や災害による被害を最小限に抑えた保管が可能です。
長期間にわたって保存が必要な文書の場合は、長く安全に管理するため、適切な保管環境が求められます。
文書管理の効率化・業務負担の軽減
外部の倉庫では入出庫管理や検索システムが整備されているところも多く、書類の管理が効率化されます。
必要なときに迅速に取り出せる体制が整っていることで、担当者の業務負担が軽減され、元々の業務に集中しやすくなります。
コンプライアンス対応・リスク管理
企業には、一定期間書類を保存する法的な義務があります。
倉庫での保管は、書類の保管期限や廃棄時期の管理・適切な処分の実施などにより、コンプライアンス遵守のサポートが可能です。
情報を一貫して管理することで、内部統制を強化したり、監査対応をスムーズに進めたりすることにもつながります。
関連記事:書類の溶解処理について詳しく解説
倉庫で書類保管する際の注意点
書類の分別と整理
倉庫に書類を預ける前に、種類別・用途別に整理しておくことが重要です。
必要な書類がすぐに取り出せるよう、分類やラベリングを徹底しましょう。
これにより、保管時の混乱や紛失のリスクを防げます。
保管場所の選定と管理
書類保管を依頼する倉庫は、アクセスのしやすさや立地条件・安全性を考慮して選ぶ必要があります。
定期的に保管状況を確認し、情報が更新されているかどうかチェックするなど、管理体制を整えることも大切です。
セキュリティ対策
倉庫側が導入しているセキュリティシステムを確認し、常に滞りなく対応できているかをチェックしておきましょう。
入退室管理システムや監視カメラ・情報セキュリティ規格(ISO27011など)の準拠が整っているかどうかは、倉庫を選定する上での重要な指標となります。
保管期間と廃棄
書類の保管には法廷保存期間があります。
契約書や帳簿などは種類ごとに保管期限が異なるため、それぞれに応じたスケジュールの元厳重に管理し、期限が来たものから適切に廃棄しなければなりません。
書類溶解処理など、機密情報を安全に処理できる倉庫を選ぶことが重要です。
バックアップと電子化への対応
紙の種類に加え、デジタルデータでのバックアップを検討することにより、災害時などのリスク軽減につながります。
昨今は電子帳簿保存法への移行が求められつつあり、書類のスキャンやデジタルアーカイブサービスを提供している倉庫も増えてきています。
法的要件の遵守
書類の保管には、会社法・税法・個人情報保護法など、各種法令を遵守する必要があります。
書類の保管サービスを利用する際は、このような法的要件にしっかりと対応できる業者かどうかを確認することが大切です。
信頼できる書類保管倉庫の選び方

セキュリティ体制は万全か
個人情報や企業の機密文書を預ける際は、倉庫のセキュリティ体制が整っているかをしっかりと判断しましょう。
監視カメラやICカードによる入退室管理、情報セキュリティ認証の有無など、第三者の視点から見ても信頼できると判断された業者を選定すると安心です。
災害対策・立地の安全性
倉庫そのものが耐震・耐火性能を備えているかどうかや、水害や地盤沈下・土砂崩れなどのリスクが低い土地にあるかどうかも欠かせないチェックポイントといえます。
こうした防災対策が明確に提示されており、安心して長期保存ができる倉庫を選びましょう。
迅速な対応が可能か
書類が必要になった際はスピーディに取り出せたり、新たな保存・溶解処理が必要になった場合に即日対応してくれたりする業者が便利です。
こちらの業務を圧迫することもなく、急な対応にも柔軟に対応できるため、長期的に信頼して書類を預けられます。
WEBや電話・FAXなど、どんな依頼方法に対応しているかも要チェックです。
専門性が高く実績は豊富か
書類保管の実績が豊富な企業であれば、業種ごとのニーズや法的要件に精通しており、信頼性も高いといえます。
顧客の声や導入事例を確認するとともに、Googleマップなどの口コミを確認してみるのも良いでしょう。
口コミには実際に利用しなければ分からない対応の良さやスピード感なども記載されていることが多く、業者選びに役立ちます。
料金を比較
料金体系は、箱単位・保管期間・出庫回数などによって異なります。
まずは明確に料金が提示されている企業を選ぶとともに、複数の業者で見積もりをとり、コストパフォーマンスを比較検討することが大切です。
安易に安価な業者を選ぶのではなく、必要なサービスと費用とのバランスを見極めましょう。
関連記事:会社の書類保管を厳密に行わなければならない理由とその方法
倉庫の書類保管に関するよくある質問

Q1. どのような書類を倉庫に預けることができますか?
A. 経理書類・契約書・技術資料・伝票・図面など、企業の情報資産となる各種文書を預けることができます。
Q2. 自社で用意した箱のまま預けられますか?
A. はい、基本的に自社で用意した箱でも預け入れ可能です。
ただし、倉庫が指定するサイズや強度を満たしている必要があります。
倉庫によっては専用箱の販売も行っています。
Q3. 預けられる箱数や書類量に制限はありますか?
A. 箱数や書類量に制限はありません。
預けた分だけ料金が発生し、必要に応じて何箱でも預けられます。
Q4. 書類が必要になった場合、どのように取り出せますか?
A. Webシステムや電話、FAXなどで取り出し依頼が可能です。
最短で翌営業日にお届けできるサービスもあります。
Q5. 書類の保管期限や廃棄はどうなりますか?
A. 保管期限は任意に設定でき、期限が来た書類はWebシステム等から廃棄依頼が可能です。
溶解証明書の発行も対応しています。
Q6. セキュリティや個人情報保護は大丈夫ですか?
A. 多くの倉庫は監視カメラや入退室管理・ISO27001などの情報セキュリティ規格に準拠した体制を整えています。
個人情報や機密文書も安心して預けられます。
Q7. 書類以外のものも一緒に預けられますか?
A. 書類以外にもCD-ROMやレントゲンフィルムなど一部のメディアは預けられる場合がありますが、家具や衣類などは預けられません。
詳細は倉庫ごとに異なります。
Q8. 保管している書類の情報や履歴は確認できますか?
A. Webシステムで預けた書類の情報や入出庫・廃棄履歴を確認できます。
Q9. 短期間でも預けることはできますか?
A. 最低保管期間を1年などに設定している場合がありますが、詳細はサービスごとに異なるため相談が必要です。
Q10. サポート体制はどうなっていますか?
A. 電話やメール、Webからの問い合わせに対応しており、導入前後のサポートも充実しています。
関連記事:機密文書の廃棄ガイド|適切に廃棄しない場合のリスクとは
倉庫での書類保管ならアズコムデータセキュリティ
アズコムデータセキュリティでは、書類単位・箱単位どちらにも対応した保管サービスを実施しています。
書類だけでなくCDやDVD・書籍・カルテなどあらゆる保管物をお預かりし、厳重な管理の元で保管が可能です。
保管場所がある埼玉県秩父市は強固な地盤がある土地を選んでおり、万が一の災害時も安心です。
また、保管物を返却する場合や、新たな保管物をお預かりする場合は、最短翌営業日にセキュリティーカーでお伺いします。
プライバシーマークも取得済の企業であるほか、セキュリティ教育を受けた自社社員が対応するため、終始安心してお任せいただけます。
もちろん、保管した書類を溶解処理しなければならない場合は、社内で一貫した対応が可能です。
溶解証明書の発行も可能であり、法令遵守の観点からも安心してご利用いただけるでしょう。
まとめ
倉庫での書類保管は、オフィスのスペース効率化や情報漏洩防止・災害対策などさまざまなメリットがあります。
自社のニーズやリスク管理の観点から、信頼できる業者を選定し、効率的かつ安全な文書管理体制を構築しましょう。